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マニフェスト 2022-03-03T10:54:45+00:00
3つのポイント

コロナ禍への対応

一昨年から世界中へと拡大した新型コロナウイルス感染症が、未だ猛威を奮っています。
木更津市においても、今後も市民に寄り添い、その命と暮らしを守ることを最優先し、これまで行ってきたワクチン接種などの感染防止対策を図ることはもとより、市民や事業者が引き続き社会・経済活動を継続できるよう、状況に応じた必要な支援に着実に取り組む必要があります。

価値観の変化

2019年、木更津市も台風による大規模な被害を受けました。気候危機の影響による自然災害の多発、毎年深刻化する熱中症への対策に加え、新型コロナウイルス対策など、有事・平時共に生活必需サービスを支える自治体に求められる役割と果たすべき責務は増大しています。
我々が今まさに経験しているこれらの危機は単発の問題ではなく、経済・自然環境・暮らしにおける抜本的な変革が起こっていると理解する必要があります。
また、物質的豊かさの追求を共有の価値として経済急成長を経験した戦後の日本は、現在では雇用や所得の成長は止まり、人口減少が進む定常型社会を経験しています。これからの私たちが目指すのは、安心感や幸福感が溢れ、健康で健全かつ美しい暮らしを享受できるウェルネス社会の実現であると考えます。
実際に全世界的パンデミックを経験し、命と暮らしの豊かさの追求が中心的課題となる時代が、半ば強制的に始まり、今後この価値観が大きく戻ることはないでしょう。

オーガニックなまちづくり

この5年間進めてきたオーガニックなまちづくりは、市民や市内企業、行政がそれぞれの個性を育て、成長し、共生と循環により地域の資産を増やす事で成熟する経済を目指しています。
この“経済”には市民の心身共に豊かな暮らしと、それに欠かせない自然環境も含まれています。人と自然が調和した持続可能なまちづくりには暮らしに豊かさを提供する環境が不可欠であり、市内に人と自然の調和をデザインしていくことが今後の課題だと捉えます。
ニューノーマル(新しい日常)のスタンダードは身近な暮らしを魅力的にする事です。密を避けるスタイルは続くという前提で、公共が提供する居場所づくりも木更津市らしい暮らしを豊かにするスタイルで確立したいと思います。
引き続き、未来につながる持続可能なまちに向けて邁進したいと思います。

木更津市の課題

一般的にリモートワークが定着した結果、ここ木更津市にもより自然に近くて広い快適な住居を求めた移住者が増えています。
この様な、暮らし中心思考の市民がこれからも増えていく中で、親族や友人すらいないこの街を選んでくれた新しい市民が、孤立せずに暮らしを楽しめる機会やサポートが必要になります。
そのような移住者に加え、合計特殊出生率が県内上位の本市では緩やかな人口増加が続いています。子育て世代が安心して暮らしを作っていける、その土台を築いてこそ、未来の木更津市民への責務を果たせると考えます。
一方で、今後、高齢化は寿命が伸びる事と連動し進行しており、老後の問題は特に介護の課題に直結しています。
職場での責任が大きく働き盛りの40-50代が親の介護が必要となったり、また、出産年齢が高くなったことにより親の介護と子育てが重なるダブルケア、更には子供の成人が定年後になるなど、老後や介護の状況の多様化は、若い世代が日常的に介護に関わるヤングケアラーも生み出す可能性があります。
健康寿命を伸ばす事、寛容でフレキシブルな働き方を増やす事、社会に居場所を増やす事で、生活と仕事のバランスを保ち、その結果暮らしをより豊かに楽しめる環境を整えられます。
公共としては市民に寄り添い支えながらも、お互いの負担だけが増加する事態に陥らないよう、長期目線で“暮らしの豊かさ”を作り出す仕組みづくりに着手したいと思います。

市役所の在り方

公務員は全体の奉仕者でありますが、その為には様々な課題に対して個別に対応できる事が、多様化する現代社会では求められています。
市職員の意識改革による市役所全体の体質改善、市民との役割分担と協働、濃厚な官民コミュニケーションの円滑化を図りたいと思います。
また、市民の身近な不都合に手を差出せる、頼れる市役所として存在するために、職員の職場充実度を上げ、木更津市役所を「憧れる職場」として永続的に優秀な人材を確保していく事も目標にしたいと思います。

1 暮らし、豊かに

安心な暮らしのかなうレジリアンスな(適応力のある)地域

木更津らしさを豊かさに円熟した地域を目指す

コロナ禍を乗り越えて

  • 医療機関との連携によるコロナワクチン接種体制の維持
  • 感染症対応体制の推進

健康寿命の延伸

  • 市民のスポーツに触れる機会の創出
  • 高齢者の保健事業と介護予防連携による未病ケアの確立
  • がん検診受診率の向上
  • 生涯にわたる知恵となる食育計画の推進

多様性向上による市民力強化

  • 地域の情報が循環する仕組みの構築
  • 外国人住民へのサポート
  • パートナーシップ、ファミリーシップ制度の導入と性の多様性に配慮した社会づくりの推進
  • 女性による起業やシングルマザーの就労支援、企業内女性リーダー採用等の女性活躍支援

防災意識と準備の浸透

  • 公共施設の防災拠点化(太陽光発電と蓄電設備の整備)の推進
  • 要支援者の防災、福祉個別カルテの作成と更新
  • 全地区一斉の防災訓練の実施
  • 災害情報の見える化

住み良い生活環境の充実

(子育て環境、シニア世代の暮らし環境、居場所づくり、生活満足度向上)

  • 金田地区の渋滞緩和への取組
  • 待機児童ゼロの達成と継続
  • 地域包括ケアシステムの深化、強化
  • インクルーシブな(誰もが暮らしやすい)公共スペースのデザイン
  • シニア世代が活躍できる仕組み、リタイア世代の居場所づくり
  • 地域の多世代交流や関係人口増加につながる、スポーツや文化芸術イベントの継続促進
  • 子育て世帯及び介護世帯が働きやすい支援と企業への理解協力働きかけ

2 頼れるきさらづ

<官民連携による木更津力の強靭化と安定化>

市民それぞれのチャレンジを支援自立した地域を目指す

地域経済の強化

(中小企業の底上げ、多様化する働き方促進、循環型経済の創出)

  • 中小企業のIT化、SDGs推進取組の支援
  • 家庭&産業のゴミ削減
    -有機廃棄物の堆肥化
    -リサイクル&リユースセンターの整備
    -サーキュラーエコノミー(循環型経済)の仕組みづくり支援
  • エネルギー自立圏に向けた公共サービス提供と企業サービスへの支援
  • 給食米100%オーガニック化を基軸に、環境保全型農業(有機農業)の推進

木更津らしさと価値創出

  • 木更津オーガニックブランドの発進による地産全消への土台づくり
  • DMO(観光地域づくり法人)によるオーガニックツーリズムの構築と産業の創出
  • 金鈴塚古墳の国宝化に向けた取り組み
  • 陸上自衛隊木更津飛行場の民間利用実現
  • デジタル地域通貨(アクアコイン)の活用による豊かさの巡る経済圏創出

人と自然が調和する環境の保全

(魅力・レジリアンス・癒しと健康の創出 コンパクト+ネットワーク)

  • ゼロカーボンへの仕組みづくり
  • 「100年後も住み続けたいと思われる木更津」の基盤となるデザインコード※の作成
    ※地域それぞれの景観を構成する配置や色、形などのデザインについて約束事
  • 歩行者と自転車利用者の安全確保
  • 人と自然が調和した土地利用計画の設定
    -インターチェンジ周辺の企業誘致、地区計画支援、環境保全計画

継続的な学びの機会創出

(生涯学習 児童・学生と一般社会での共学)

  • 食と環境と経済教育の充実
  • きさらづ特認校の特色ある教育カリキュラム推進
  • あらゆる世代の居場所づくりに向けた公民館の活用改革と生涯学習センター機能充実

3 未来ある行政モデル

<持続可能な自治体基盤づくり>

持続可能な自治体の基盤となる行政モデル確立を目指す

行財政基盤の強化

  • プライマリーバランスの均衡維持
  • 職員業務の改善
    -マネジメント力強化、DX(IT化の浸透)による業務のスマート化、民間活力の活用範囲の拡大

公共の施設整備

  • 先進モデルとなる新庁舎及び駅前交流プラザ(居場所づくり)の整備
  • 文化芸術拠点施設(中規模ホール)の整備推進
  • 中央公民館や図書館の複合化による整備
  • 既存施設利用による子育ての総合拠点「こども館」の整備
  • 公設卸売市場の再整備

市民に寄り添う行政のモデル作り

  • 職員の意識改革と官民の役割分担の再定義
  • 地域力向上へ「地区まちづくり協議会」と地域推進職員、地区担当職員による連携強化
  • DXによる、市民と行政・市民同士の接点強化
  • 市民の身近な不都合を回収できる仕組みづくり
  • 市政施行80周年での、100周年に向けたきさらづ未来ビジョンの策定

木更津自立都市圏構築に向けた近隣市との連携

  • 多様なツーリズム造成へ周辺市との連携強化
  • 圏域内の救急医療体制の強化